この記事はWebアクセシビリティ Advent Calendar 2019の6日目の記事であると同時に、ギークハウス界隈 Advent Calendar 2019の6日目の記事でもあります。ギークハウス成分はありません。
先日Twitterで流れてきたツイートがこちら。
スクリーンリーダーの誤読を避けるために画像の代替テキストを全部ひらがなにしているという話。
— 水無月ばけら (@bakera) 2019年11月28日
これ、実際にスクリーンリーダーを利用している人の意見を聞いてみたいですね。 https://t.co/D4SfQ1qNIp
スクリーンリーダーで誤読されることを防ぐため、代替テキストをすべてひらがなにするという対応があるが、実際のユーザーの意見を聞いてみたい、というツイート。
個人的には、この配慮は不要だと思っているのですが…ひとつには、代替テキストはスクリーンリーダーのためだけに存在しているのではないということ。代替テキストは読み上げられるだけでなくテキストとして表示されることもあるので、その場合にすべてひらがなになっていると可読性が損なわれることになります。
電子書籍の誤読に通じる話。特殊な読み方が必要なものならともかく、一律ひらがなでってのは、おかしな話。alt 属性はスクリーンリーダーのためだけに必要なわけではない。
— Kazuhito Kidachi (@kazuhito) 2019年11月28日
もうひとつは、すべてひらがなにすると読み上げた際の抑揚がなくなるということ。
抑揚とかが不自然になってむしろ理解しづらいというのが個人的な意見です。漢字仮名交じり文の読み下しの誤りには、僕たちは慣れているので、それで意味が伝わらないということはあまりないと思いますし。 https://t.co/rOqWxHtmFl
— Max/なかね まさふみ (@ma10) 2019年11月28日
また、このような意見もあります。
あくまでも個人的な意見だけど、音声合成エンジンによる誤った読み下しを意識して一般的に用いられている表記を避けるのは、視覚障害者の知性を低く見過ぎていると思う。
— Max/なかね まさふみ (@ma10) 2019年11月28日
言葉は悪いかもしれないけど、、「馬鹿にしてくれるな」とよく思う。
音声合成を甘やかす必要もないと思うし。
この意見は非常に共感できます。
というように、代替テキストをすべてひらがなにするのは避けたほうがよい、というのが個人的な見解ではあるのですが…そもそも代替テキストをすべてひらがなにするという対応は視覚障害者の方から教えてもらったという話があり、あまり決めつけるべきではないというような気もしています。抑揚がなくなったとしても誤読がないほうがよいという意見も考えられますので、自分の対応としてはすべてひらがなにすることはしないにしても、そういった可能性は常に頭の片隅に置いておくようにしたいとは思います。当事者の方からの意見もありましたが、お一人の意見しか聞けてないですからね…。
また、すべてひらがなにするのは極端としても、スクリーンリーダーが誤読しないような配慮を求める意見もありました。
@bakera スクリーンリーダーユーザーです。
— 府中視覚障害者福祉協会🧑🏽🦯🦮 (@fuchu_shikyou) 2019年11月29日
テキスト読み上げでは、人名などは漢字と読み方を併記してあるとありがたいです。
例えば将棋の羽生さん、フィギアの羽生さん
読み上げはどちらも「はぶさん」となります
@bakera スクリーンリーダー(PC Torker)での曜日の読み上げ
— 府中視覚障害者福祉協会🧑🏽🦯🦮 (@fuchu_shikyou) 2019年11月29日
(日)・(火)どちらも(ひ)となります。
使い慣れた人は読み上げ辞書をカスタマイズして(火)を「かようび」などと読むようにしています。
それと
— 府中視覚障害者福祉協会🧑🏽🦯🦮 (@fuchu_shikyou) 2019年11月29日
加藤一二三九段=かとうせんにひゃくさんじゅうきゅうだん=かとうひふみくだん
九段の前にスペースなど入れてほしい。どれだけの段やねん(笑)
上記のツイートも含め関係すると思われたツイートをまとめたTogetterがあるので、よかったら見てみて下さい。
うおやま先生のヤンキー君と白杖ガールはこちら。