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ウェブアクセシビリティLT&交流会 vol.9 開催報告

1月31日(土)、ウェブアクセシビリティLT&交流会 vol.9を開催しました。

ウェブアクセシビリティLT&交流会 vol.9 - connpass

イベントのスクリーンショット。スライドを映して発話している参加者がおり、参加者15名中顔を出しているのが2名

今回は15名の方に参加していただきました。
LT資料は以下の通りです。

参加していただいた方、LTしてくださった方、ありがとうございました!

運営体制の変化

去年の12月からDiscordウェブアクセシビリティコミュニティの運営にrainell(らいねる)さんが加わり、今回のイベントにも参加してくれました。主催としては運営メンバーが増えるのは心強く、ありがたい限りです。らいねるさん、今後ともどうぞよろしくお願いします。

今後の予定

視覚障害当事者に聞くウェブアクセシビリティ肢体不自由当事者に聞くウェブアクセシビリティを開催していた関係もあり、LT&交流会は去年の6月以来の開催となってしまいました。参加者数は落ち着いてきており、LTの枠も4枠埋まることはなくなってきたのでvol.10を区切りに終わらせてもいいかな、と思っていたのですが、久々に開催してみると我ながらよいイベントで終わらせるのは惜しいのでは?と思い直しました。

イベントの開催時間は13:30~15:30にしているのですが、交流会は毎回多くの方が残ってくれ、おおよそ1時間前後の延長戦が開催されます。また、障害当事者の方が参加してくれるのもこのイベントのよいところだと思っています。今回も数名の方が参加してくれましたし、ウェブ業界で働いているわけではないが、たまたまこのイベントを見つけたという視覚障害者の方も参加してくれました。障害当事者に聞くウェブアクセシビリティもシリーズ化したいと思っているので頻度は落ちると思いますが、こちらの会は年に3~4回ぐらいの頻度でゆるく続けたいな、と思っています。

視覚障害当事者に聞くウェブアクセシビリティと肢体不自由当事者に聞くウェブアクセシビリティアーカイブの公開はまだほぼ動けてないのでこれからやります…公開できると確定したわけでもないのですが)

今後ともDiscordウェブアクセシビリティコミュニティをよろしくお願いします。Discordウェブアクセシビリティコミュニティの招待リンクはこちら。LT&交流会はLT枠がなかなか埋まらなくてヒヤヒヤするので、少しでも発表したいという気持ちがある人はぜひお願いします。ウェブアクセシビリティに関連があるものであれば内容は問いません!(これに関しては、イベントの公開が遅いというのもありそうなので、これから気をつけます。開催の一ヶ月前には公開するようにしたい)。次回は未定ですが、おそらく3月か4月に開催します!

オンラインイベントのアクセシビリティを考える

おおよそ2ヶ月に1回の頻度で開催しているウェブアクセシビリティLT&交流会はDiscordのボイスチャンネルで開催していましたが、vol.8からはGoogle Meetでの開催に切り替えました。これはDiscordでは文字起こしができないがGoogle Meetでは自動文字起こしができるため、聴覚障害に対しての情報保障が向上すると期待してのものです。この記事ではオンラインイベントのアクセシビリティを確保するための方法について考えます。

「障害当事者の参加を歓迎します」というような記載をする

これはイベントによるかもしれませんが、「アクセシビリティのイベントに興味はあるが障害当事者が参加してよいかわからない」という意見を聞いたことがあります。ウェブアクセシビリティLT&交流会は障害当事者にもガンガンに参加してもらいたいため、「障害当事者の方の参加も大歓迎です」という記載をしています。

イベント申し込み時に必要な合理的配慮について尋ねる

障害当事者に参加してもらったとしても、必要な合理的配慮を尋ねる機会がなければその人にとって十分にアクセシブルなイベントにできないかもしれません。実際、Google Meetに切り替えたのは聴覚障害がある方からの希望がきっかけでした。

可能な限り資料は事前に共有してもらう

登壇資料が直前に共有されることがあります。晴眼者(=視覚に障害がない人)であれば、資料を見ながら話を聞くことができますが、視覚に障害があり、スクリーンリーダーなどを使用している場合は、登壇を聞きながら資料を見ることが難しいかもしれません。そのため、可能な限り事前に資料を共有してもらうことを推奨しています。晴眼者に対しても、事前に資料を読むことによって登壇内容への理解が深まるというメリットがあるでしょう。

資料のアクセシビリティにも気をつけてもらう

資料がアクセシブルでない可能性があります。テキストと背景色のコントラスト比が低かったり、スクリーンリーダーで読み上げると順番がめちゃくちゃだったり、画像に代替テキストが入っていなかったりといったことが考えられます。そのため、イベントの説明欄に資料のアクセシビリティを確保するための参考リンクを貼り、事前に相談に乗ることもできる旨を記載しています(今のところ相談が来たことはありません。試してくれよ、俺のアクセシビリティの「ウデ」をよォ…?)。

自動で文字起こしができるサービスを使用する

人によっては、手話通訳があるのが最善という人もいるでしょう。また、自動文字起こしができるだけのサービスではなく、UDトークなどの事前に単語登録ができたり、字幕をリアルタイムで修正できるサービスのほうがより好ましいでしょう。しかし、手話通訳を用意するためには予算が必要ですし、UDトークなどのサービスはおそらく参加者全員に事前にインストールしてもらう必要があります。どちらも現実的ではないと判断し、落としどころとして自動文字起こしができるGoogle Meetを採用することにしました。イベントに参加してくれた聴覚障害者の方に聞いたところ、「字幕の精度に向上の余地はあるものの、おおよその意味は取れた」というような感想をいただきました(ニュアンスの解釈にはバイアスが入っているかもしれない…)。

なお、ビデオチャットツールの中でGoogle Meetを採用した理由は、単純に私がGoogleに課金していたということと、字幕の精度はGoogle Meetがいちばんよいと聞いたことがあったためです。前者はともかく、後者は検証してみたほうがよいかもしれません。

登壇時のアクセシビリティにも気をつけてもらう

登壇時のアクセシビリティが不十分かもしれません。例えば、資料を投影している時に「今写っているように~」と言っても、視覚に障害のある人は何が写っているかわからないかもしれません。このような場合は「今○○が写っていますが~」と、投影されている内容がわかるように説明してもらったほうがアクセシブルでしょう。また、自動文字起こしを行っている場合、ゆっくり、明瞭に発話してもらったほうが精度が上がるでしょう。このような登壇時のアクセシビリティを確保するために気をつけてもらいたいことをアナウンスしています。

また、聴覚障害がある方の意見を聞いたところ、「字幕は発話された内容はわかっても、そこにどのような感情が乗っているかはわからない」というような意見がありました。字幕では声の大小や声音、感情を読み取ることができません。顔出しがしてあれば表情を読むことができるので、可能であれば顔出しもしてもらったほうがアクセシビリティとしてはよいでしょう。

SNSを利用する場合は画像に代替テキストを入れる

SNSでイベントの告知や開催報告、実況などをする際に、画像を投稿することがあります。その場合は代替テキストを入れて、アクセシビリティが確保されるようにします。

まとめ

というわけで、このぐらいのイベント自体のアクセシビリティを考えています。ご意見ご感想お待ちしてます。

時間を守るのもひとつのアクセシビリティでは、という話

最近イベントやセミナーなどに参加して思っているのが、登壇の時間を守ったり、イベントを時間通りに終わらせるのもひとつのアクセシビリティではということです。

誰が困るのか

まずイベントが時間通りに終わらないとどういう人が困るかを考えると、体力的な問題を抱えている人。時間通りに終わるのであれば大丈夫そうだけど、それを越えると体力が保たない…というような人はおそらくいるんじゃないでしょうか。これは障害があって体力的な問題がある人もそうだし(実際にそうかはわからないけど、『ハンチバック』の市川沙央さんを思い浮かべています)、単純に体調が悪い人も含まれるでしょう(体調が悪いときにイベントに参加することの是非は置いておくとして)。そのイベントの後に別の予定を入れている人もいるかもしれません。オフラインのイベントだと終電に間に合わなくなってしまう人もいるかもしれません。オンラインのイベントでアーカイブが共有されるとしても、その場でしか得られない体験というものはあります。質疑応答が最後に行われるケースは多いので、質問しようと思ってたけどできなかったり。

次に、予定通りに進行しないとどういう人が困るかと考えると、スケジュール通りに物事が進まないとパニックになってしまう人。おそらく発達障害のある人などでこういう人はいるのではと思います。そうでなくても、スケジュール通り進行しないというのはあまり気持ちのいいものではありません。正直なところ、進行がいい加減なイベントに対してイライラしてしまったことは自分にもあります。

登壇者・イベント主催者としての対応

と、こんな感じで最近は時間を守るのもひとつのアクセシビリティではと思っています。自分もLTで時間をオーバーしてしまったことがありますが、まずは時間内に納めることを考える。難しそうであれば、主催者に交渉して時間を延ばしてもらう。内容さえよければ時間を超過してもよいというものでもないでしょう。

イベントを主催する側で考えると、登壇者には時間を守ってもらうための努力をする。あるいは、最初からスケジュールに余裕を持たせておくとか、「時間はある程度前後する可能性があります」と書いておくだけでも違う気がします(自分が主催するイベントでは書いておくようにしよう)。時間を守ることに汲々としてあまりにも早く終わってしまったり、クオリティに影響が出るのもそれはそれで問題ですが、時間をきっちり守った上でよいイベントや登壇にするというのは難しいけど大事なことだろうと思います。

ウェブアクセシビリティLT&交流会 vol.1を開催しました& vol.2を開催します

前回の記事でも書きましたが、ウェブアクセシビリティLT&交流会 vol.1を開催しました。
a11y-discord.connpass.com
通常参加枠は当初8名で設定していましたが最終的に24名、4枠用意していたLT枠も飛び込みLT含めてすべて埋まり、当日は20名強の方にご参加頂きました。交流会も設定した時間を越えて盛り上がり、まずは盛況のうちに終えたと言ってよいのではと思います(当日の資料もぜひご参照ください)。参加者の方から以下のようなご感想も頂きました(掲載許可済み)。

会社などでバリバリ頑張っている方のみならず、ジブンと同様、孤独に取り組んでいるなかまに出会えて、嬉しかったです。

そして早速ですが7月21日(日)にvol.2を開催します。
a11y-discord.connpass.com
現状LT枠がひとつ空いており、通常参加枠は13名の申し込みを頂いています。個人的には今後もひと月かふた月に1回のペースで開催したいと思っていますが、おそらく初回が最も参加人数が多く、これからは10~20名の間で推移するのではと勝手に思っています。

vol.1が土曜、vol.2が日曜の開催ですが、これは毎週金曜日にはME_TKSさんの勉強会があるので、平日の開催を避けたためです。なので今後も基本的には土日の開催とする予定ですが、高須さんの勉強会がないとわかっている週があれば金曜に開催するのもよいかもしれません(金曜の夜なら酒を入れて盛り上がれそうだ)。

個人的な反省もあるし、イベント自体のアクセシビリティも考えたい(まずはUDトークと連携できるか調べないと)のですが、なんにせよvol.2への参加やウェブアクセシビリティのDiscordサーバーへのご参加をお待ちしています。たぶん本当に怖くないんで!ハードル激低の会にするので!これからアクセシビリティの向上に取り組みたいと思っている方や少しでも興味を持った方のご参加をお待ちしています(有識者の方もお待ちしています)。

ウェブアクセシビリティLT&交流会を開催します

a11y-discord.connpass.com
6月29日(土)、ウェブアクセシビリティのDiscordサーバーでウェブアクセシビリティLT&交流会を開催します(特に言っていなかったと思いますが、去年ぐらいから運営メンバーになってました)。vol.1と銘打っていますが、今後はひと月かふた月に一回ぐらいのペースで開催できるといいなと思っています。

なぜやろうと思ったか

まずイベントの説明文を引用します。

ウェブアクセシビリティについてのLT&交流会です。どんな初心者の方でも歓迎しますし、どんな初歩的な内容のLTも歓迎します。これからアクセシビリティに取り組もうと思っている人の背中を押したり、ひとりでアクセシビリティの向上に取り組んでいる人が仲間を見つけられるような会を目指します。


もちろん有識者の参加も大歓迎!高度な内容と思われるLTの場合は専門的な用語に注釈を入れるなど、初心者の方への配慮をお願いします。

というわけで、とにかく敷居の低いイベントにしたいという意図があります。筆者はアクセシビリティは怖いという趣旨の発言を何回か聞いたことがあり、実際に自分もそう思ったことがあります。アクセシビリティは最初から完璧にやらないといけないとか、中途半端にやってしまうと却って怒られてしまうと考えてしまう方もいるようです。しかし、アクセシビリティに取り組むきっかけがなかったり、アクセシビリティを敬遠してしまうような状況があるとすればそれはすべての人にとっての損失になると考えますアクセシビリティは障害者の方や高齢者のためだけのものではないので。開発者にとってはスキルアップの機会を逃すことにもなる)。そこでとにかくハードルの低い、参加しやすいイベントを開催しようと思ったわけです。

集客の現状

イベントを公開したのは6月10日。今日までにLT枠に2名、通常の参加枠に16名の申し込みを頂いています。通常参加枠は当初は8枠にしていましたが、少しずつ増枠し今は20枠です。ありがたい限りです。今回は参加できないが次回はぜひ参加したいという声もいくつか頂いており、できれば7月中に第2回を開催したいと思っています。おそらくこの会は土日の開催となる予定です。

参加お待ちしております

というわけで、まだまだ参加お待ちしております。特にLT枠がまだ2枠残っていますので、どなた様も参加をご検討ください。何度も言いますが本当にハードルの低い会にしたいので、ウェブアクセシビリティに関わる内容であればどんな内容でも大丈夫です。こんな内容でもいいのかな…なんて思わずに、遠慮せず登録してください。心理的安全性が確保できるよう、主催として最大限の注意を払います。

また、初心者や初学者でない方に参加してほしくないというものでもないので、有識者の方もぜひご参加をお願いします。初心者や初学者の方と話して刺激を受けることもあるでしょうし、交流会で相談に乗る側に回って頂くのも大歓迎です。LTもぜひぜひ(初心者や初学者の方がいっぱいいると思われる前提の内容にはしてほしいですが)。そこのつよつよな方、ご参加をお待ちしております。

アクセシビリティの確保・向上の推進に使える数字

この記事はAdventar アクセシビリティ Advent Calendar 2023の5日目の記事です。

アクセシビリティの確保や向上を提案すると、「それによって恩恵を受ける人はどれぐらいいるのか」というようなことを聞かれることがあります。これに対する返しとしては「アクセシビリティが向上すると一般にユーザビリティも向上するため、アクセシビリティが向上することによる恩恵はすべての人が受けます。アクセシビリティは必ずしも障害者や高齢者のためだけのものではありません」といったことを返すのがよいと思いますが*1、それはそれとして障害者や高齢者についてのデータを頭に入れておくことは有用でしょう。

さらっと返答に含めることができればこちらの知識や熱意のアピールに繋がりますし、プレゼン資料を作る際にも役に立ちます。この記事では、アクセシビリティの確保や向上の推進に使える数字を取り上げます。

*1:Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.1にも「しばしば利用者全般のユーザビリティを向上させる」と書かれている

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